【エヴァSS・ケンスケ】シンジ「アスカ様ファンクラブ?」

1 : 忍法帖【Lv=40,xxxPT… – 2012/12/22 21:35:01.86 8QWBDY3XP 1/56
シンジ「はー、アスカ可愛い」

シンジ「なんであんなに可愛いんだよ」
シンジ「クォーターで?」

シンジ「大学卒業してるのに、中学校に通っていて?」

シンジ「プライド高いくせに、実は繊細で?」

シンジ「口癖が『あんたバカぁ?』」
シンジ「なんだよ、その属性」

シンジ「反則だろ」

シンジ「はん! そく! だっ! ろっ!!」ダンダン
シンジ「……はぁ」

3 : 以下、名無しにかわりましてVIP… – 2012/12/22 21:37:19.91 8QWBDY3XP 2/56
ケンスケ「おい、碇」

シンジ「ケ、ケンスケ!?」

ケンスケ「聞いたぜ、今の魂の叫び」

シンジ「いや、今のは、その」

ケンスケ「何も言わなくていい。全て分かっている」

シンジ「え?」

ケンスケ「……まさか、お前も同志だったとはな」

シンジ「どういう意味?」

ケンスケ「ついて来い。真理を見せてやる」

シンジ「ちょっ、待ってよケンスケ!」

5 : 以下、名無しにかわりましてVIP… – 2012/12/22 21:39:21.37 8QWBDY3XP 3/56
司会「今日の目玉写真はこれだ! 髪を解いたアスカ様!!」

男たち『う、うぉおおおおおおおおお!!』

司会「500円から! それではスタート!!」

男A「700円!!」

男B「1000円!!」

男C「1200円!!」
シンジ「こ、ここは?」

ケンスケ「『式波・アスカ・ラングレー大尉を、遠くからひっそりと見守る男たちの集う会』」

シンジ「……」

ケンスケ「通称、アスカ様ファンクラブだ」

シンジ「アスカ様ファンクラブ……?」

6 : 以下、名無しにかわりましてVIP… – 2012/12/22 21:41:25.09 8QWBDY3XP 4/56
シンジ「何をするところなの?」

ケンスケ「基本的には、アスカ様について延々語り合う場所だ」

シンジ「アスカのことを?」

ケンスケ「―――バカ野郎!!」

シンジ「!」ビクッ

ケンスケ「いくら碇でも、この場所でアスカ様を呼び捨てにしてみろ」

シンジ「ど、どうなるの?」

ケンスケ「……二度と、その口から、アスカ様の名を口に出すことのできない体にしてやる」

シンジ「そうなんだ……ごめん、もう二度と呼び捨てにしないよ」

ケンスケ「分かってくれればいいんだ」

8 : 以下、名無しにかわりましてVIP… – 2012/12/22 21:42:28.07 8QWBDY3XP 5/56
シンジ「ねぇ、あっちはなにか盛り上がっているみたいだけど」

ケンスケ「ああ、あれはアスカ様オークションだ」

シンジ「アスカ様オークション?」

ケンスケ「アスカ様の写真を、オークション形式で売りさばくんだよ」

シンジ「へぇー」

ケンスケ「ちなみに、過去最高額を叩きだした写真は『スク水アスカ様、お尻のくいこみを直す瞬間』だ」

シンジ「……いくらだったの?」

ケンスケ「12万8000円」

シンジ「じゅうにま……っ!?」

ケンスケ「落札者は、碇ゲンドウ氏だ」

シンジ「父さん!?」

9 : 以下、名無しにかわりましてVIP… – 2012/12/22 21:44:31.57 8QWBDY3XP 6/56
シンジ「父さんが、そんな……ウソでしょ……?」

ケンスケ「ゲンドウ氏は、このファンクラブのスポンサーでもあるんだぜ」

シンジ「信じられない、信じたくないよ……」

ケンスケ「ファンクラブには結構、意外とも思える人物がいるぜ。ほら、あそこにも」

シンジ「え?」
トウジ「―――おー、碇やないか。お前もとうとう、この地へ来たんか」

シンジ「トウジ!」

13 : 以下、名無しにかわりましてVIP… – 2012/12/22 21:46:35.86 8QWBDY3XP 7/56
シンジ「どうして、ここに」

トウジ「そんなん、アスカ様を愛しているからに決まっとるやないか」

シンジ「だ、だって、いつもケンカしてるじゃないか」

トウジ「あー、あれはご褒美を貰うためや」

シンジ「ご褒美……?」

トウジ「ほれ」ピッ
『アンタって、ほんとバカね!』
シンジ「……」

トウジ「こうやって、録音してな。何度も繰り返し聞いとるんや」

シンジ「……」

トウジ「オークションでも高値で売れるしな。ほんま、アスカ様の罵倒はたまらんわ」

14 : 以下、名無しにかわりましてVIP… – 2012/12/22 21:48:30.31 8QWBDY3XP 8/56
シンジ「……委員長は?」

トウジ「ん?」

シンジ「トウジには、委員長がいるじゃないか。なのに、どうして」

トウジ「いいんちょか……まぁ、ここでは隠す必要ないな。ワシはいいんちょが好きや」

シンジ「!」

トウジ「でも、アスカ様に対するそれとは次元が違う。アスカ様はこの世に御降臨なされた天使やからな」

シンジ「て、天使?」

トウジ「せやろ?」

シンジ「うん……まぁ、そうだね」

18 : 以下、名無しにかわりましてVIP… – 2012/12/22 21:50:57.45 8QWBDY3XP 9/56
トウジ「そもそも、このファンクラブを作ったんは、ワシとケンスケなんやで」

シンジ「えっ」

トウジ「なっ、ケンスケ?」

ケンスケ「ああ、最初は二人きりのファンクラブだった」

シンジ「そうなんだ」

ケンスケ「しかし、一人、また一人と同志に声をかけ、仲間にしていき……」

トウジ「今では、このとおり、体育館一杯を埋め尽くすほどのファンクラブになったんや」

シンジ「すごいね」
ケンスケ「俺は将来、就職活動の面接で『学生時代になにを頑張ったか?』と問われれば、迷わずにこう答えるね」

ケンスケ「『アスカ様ファンクラブの会長として、民衆を導きました!』 って!!」
シンジ「それは、やめといた方がいいと思うけど」

20 : 以下、名無しにかわりましてVIP… – 2012/12/22 21:53:06.42 8QWBDY3XP 10/56
ケンスケ「一つ悲報なんだが、碇はファンクラブの会員から嫌われてるよ」

シンジ「どうして!?」

ケンスケ「そりゃあ、アスカ様に一番近しい男だからな。一緒に暮らしてるし」

シンジ「そ、それは……」

トウジ「このままやと、会員に袋叩きにされてもおかしゅうない」

シンジ「そんなぁ……」
ケンスケ「そこで、頼みがあるんだが―――」

シンジ「―――え?」

22 : 以下、名無しにかわりましてVIP… – 2012/12/22 21:55:20.43 8QWBDY3XP 11/56
―――ミサトの家
シンジ「ただいま」

アスカ「帰ってくるのがおそい」

シンジ「ごめん」

アスカ「なにやってたのよ」

シンジ「それは……色々だよ」

アスカ「……? まぁいいわ、早くご飯作ってよね」

シンジ「うん、今すぐ作るよ」

アスカ「もう、お腹ぺこぺこ」

シンジ「……」
シンジ「……」パシャッ

アスカ「!?」

23 : 以下、名無しにかわりましてVIP… – 2012/12/22 21:57:30.74 8QWBDY3XP 12/56
アスカ「ちょっと!」

シンジ「な、なに?」

アスカ「なに? じゃないわよ! なんで写真撮ったのよ!」

シンジ「それは……」

アスカ「また言えないの?」

シンジ「……うん」

アスカ「だったらいいわ、カメラ貸しなさい」

シンジ「え?」

アスカ「データ消すから。ほら、早く!」

シンジ「だ、駄目だよ!」

アスカ「しょーぞーけんの侵害よ!」
シンジ「だって、これは……これは! 僕の目の保養にするんだ!!」

アスカ「……へっ?」

24 : 以下、名無しにかわりましてVIP… – 2012/12/22 21:59:36.52 8QWBDY3XP 13/56
アスカ「め、目の保養って、あんたねぇ!」

シンジ「ほら、可愛い女の子の写真が部屋にあると、華やかになるじゃないか!」

アスカ「かわっ……!?」

シンジ「アスカの写真が必要なんだ! どうしても!!」

アスカ「ひ、ひつ……?」

シンジ「だから、お願いだよ。見逃してよ」

アスカ「……」
シンジ「アスカ?」

アスカ「え、あ……その、可愛い女の子の写真っていうのは」

シンジ「うん」

アスカ「私じゃなきゃ、駄目なの?」

シンジ「当たり前だろ」

アスカ「そ、そうなんだ……ふーん……」

25 : 以下、名無しにかわりましてVIP… – 2012/12/22 22:01:58.97 8QWBDY3XP 14/56
アスカ「じゃ、じゃあ分かったよ。アスカ様は寛大だから、見逃してやるわ」

シンジ「ほんとに!?」

アスカ「ええ」

シンジ「良かったー。これが奪われたら、この世の終わりだよ」

アスカ「そんなに……?」

シンジ「うん!」

アスカ「……なら、しょうがないわね」

シンジ「ありがとう、アスカ!」

27 : 以下、名無しにかわりましてVIP… – 2012/12/22 22:04:27.22 8QWBDY3XP 15/56
アスカ「でも、いきなり撮るのはやめてよね」

シンジ「いきなりじゃないと、意味がないんだ」

アスカ「どうして?」

シンジ「だって、いつものアスカが一番可愛いはずだって、ケンスケが……」

アスカ「えっ?」

シンジ「あ、いや! いつものアスカが一番可愛いって僕は思うから!」

アスカ「……本気で言ってる?」

シンジ「もちろん!」

アスカ「あっそ……まぁ別にうれしくないけどね、うん……」

シンジ「?」

29 : 以下、名無しにかわりましてVIP… – 2012/12/22 22:07:08.09 8QWBDY3XP 16/56
シンジ「……じゃあ、ご飯作るから、待ってて」

アスカ「は、早くしなさいよね!」

シンジ(よーし、写真GETだ)

シンジ(これで、会員の人に殺さなくて済むよ)

シンジ(それはともかく、今日のアスカも可愛かったなぁ……)
アスカ「……」

31 : 以下、名無しにかわりましてVIP… – 2012/12/22 22:09:59.31 8QWBDY3XP 17/56
ケンスケ「―――さて諸君、新たな会員が生まれたのは知ってるな?」

男たち『……』

ケンスケ「その者は、かつては俺たちの敵だった、かつては忌むべき存在だった……」

男たち『……』
ケンスケ「しっかぁーし! その者は、私たちの仲間に加わった! このような手土産を持参して!!」バシーン

男たち『そ、それは!』

ケンスケ「そう! 『部屋着アスカ様! 気を抜いてゴロゴロ』……という写真だ!!」

男たち『う、うぉおおおおおおおおおお!!』
ケンスケ「しずまれぇーい!! ……まずは、この写真を持ってきた男の自己紹介だ」

ケンスケ「来い、碇」
シンジ「―――あ、どうも、碇シンジです」

男たち『……』

33 : 以下、名無しにかわりましてVIP… – 2012/12/22 22:13:20.14 8QWBDY3XP 18/56
シンジ「みなさんが、僕のことを嫌っていたのは知ってます」

シンジ「アスカ様の近くにいるんだから、当り前です」

シンジ「それも、たまたま……運が良かっただけで」

シンジ「席替えで、自分の好きな子の隣になった男子を恨むような……そんな気持ちにさせてしまったと思います」
シンジ「ですが、一つだけ、僕らには通じるものがあります」

シンジ「それは、アスカ様が大好きだってこと」

シンジ「それは、アスカ様のためなら死ねるってこと」
シンジ「……アスカ様を好きな人に、悪い人なんていません」

シンジ「僕たちは一つ。アスカ様が好きというカテゴリーの中の、一つの存在に過ぎないんです」

シンジ「だから、争ったり、憎んだり……そんな馬鹿げたことはやめませんか?」

シンジ「アスカ様を愛するという行為以外に、必要なものなんて、ありますか?」

シンジ「僕は、そう思わないから、だから……」

シンジ「……」
シンジ「話は、以上です」

34 : 以下、名無しにかわりましてVIP… – 2012/12/22 22:15:37.95 8QWBDY3XP 19/56
シンジ「……」

シンジ「……」
パチ、パチ……
シンジ「!」
パチ、パチパチ、パチ!
シンジ「みんな……!!」
パチパチパチパチパチ!!

パチパチパチパチパチ!!
男たち『そうだ、アスカ様を好きなやつに悪い奴なんていないんだ!!』

男たち『うぉおおおおおおおおアスカ様ぁあああああ!!』

男たち『世界はアスカ様で一つになるぞおおおおおおお!!』

38 : 以下、名無しにかわりましてVIP… – 2012/12/22 22:18:29.61 8QWBDY3XP 20/56
ケンスケ「さぁーて、感動的なシーンも終わったところで、さっそくオークションといきますか!」

トウジ「今日の目玉はもちろん?」

ケンスケ「碇が持参してきた写真、だな!」

トウジ「せやな!」
冬月「今日の予算は?」

ゲンドウ「……私に限界などない」

冬月「そうだったな」
シゲル「やれやれ、今月も苦しくなりそうだ」

マコト「カップラーメンで日々を過ごす覚悟は出来てますよ!」

加持「頼もしいな、流石はNERV職員だ」

ペンペン「クエッ!」

40 : 以下、名無しにかわりましてVIP… – 2012/12/22 22:21:00.29 8QWBDY3XP 21/56
―――ミサトの家
アスカ「ねぇ、暇だからゲームの相手してよ」

シンジ「ごめん。僕はこれから行くとこがあって」

アスカ「……また出かけるの?」

シンジ「うん」

アスカ「最近、いっつも出かけてるけど、どこ行ってんのよ」

シンジ「ちょっと、ね」

アスカ「……帰ってくるのも遅いんでしょ?」

シンジ「そうなっちゃうかも」

アスカ「……」

シンジ「じゃあ、行ってくるね」
アスカ「……」グイッ

シンジ「?」

43 : 以下、名無しにかわりましてVIP… – 2012/12/22 22:23:21.53 8QWBDY3XP 22/56
シンジ「どうしたの?」

アスカ「……」

シンジ「離してくれないと、出かけられないよ」

アスカ「……」

シンジ「アスカ?」

アスカ「私も行く」

シンジ「えっ!?」
アスカ「暇なんだもん」

シンジ「いや、でも、ダメだよ」

アスカ「どうして?」

シンジ「……男だけの場所だし」

アスカ「邪魔しないから!」

シンジ「そういう問題じゃ……」

46 : 以下、名無しにかわりましてVIP… – 2012/12/22 22:26:14.06 8QWBDY3XP 23/56
アスカ「……そんなに私が邪魔なの?」

シンジ「ち、違うよ! そんなわけないじゃないか!」

アスカ「でも、来るなって」

シンジ「色々あるんだよ」

アスカ「色々って、なによ」

シンジ「と、とにかく! 勘弁してよ、アスカ!」

アスカ「……」

シンジ「今日のご飯は、アスカの好きなものにするから! ね?」

アスカ「……わかった」

シンジ「ほんと? よかった!」

50 : 以下、名無しにかわりましてVIP… – 2012/12/22 22:28:55.36 8QWBDY3XP 24/56
シンジ「なにが食べたい?」

アスカ「エビフライ」

シンジ「りょーかい。じゃ、行くね」

アスカ「……ねぇ」

シンジ「ん?」

アスカ「早く、帰ってきなさいよ……?」

シンジ「うん、分かった」

アスカ「……」

シンジ「行ってくるね」

アスカ「行ってらっしゃい」

アスカ「…………」

52 : 以下、名無しにかわりましてVIP… – 2012/12/22 22:31:53.01 8QWBDY3XP 25/56
―――ファンクラブ会場
ケンスケ「今日の写真はこれだ! 『眠気に耐えきれず船を漕ぐアスカ様!』」

男たち『う、うぉおおおおおおおおお!!』

ケンスケ「800円からぁあああ……スタート!」
男A「1100円!」

男B「1300円!」

男C「1500円!」

ゲンドウ「……10000円」

男D「いちまんんんっ!?」

男E「畜生! 相場を守れよ、会員ナンバー12番!!」
冬月「……買ったな」

ゲンドウ「ああ」

56 : 以下、名無しにかわりましてVIP… – 2012/12/22 22:34:52.23 8QWBDY3XP 26/56
シンジ「……」

加持「やぁ、シンジ君」

シンジ「加持さん!」

加持「隣、いいかい?」

シンジ「あ、はい、どうぞ」

加持「失礼するよ」

シンジ「……盛り上がってますね」

加持「そうだな。やはり、部屋着は可愛い」

シンジ「同感です」

加持「君のおかげだ、シンジ君」

シンジ「そんな、僕なんて、別に……」

59 : ごめん、順番ミス>>58の前[] – 2012/12/22 22:38:22.17 8QWBDY3XP 27/56
シンジ「……」

加持「気になることでもあるのか?」

シンジ「……父さんが」

加持「自分の父親が、ああしてなにかに熱狂している姿は、やはり見たくないものか?」

シンジ「それもそうですけど……分からなくて」

加持「分からない?」

シンジ「だってそうじゃないですか。大好きなはずなのに……どうして、アスカ様をエヴァのパイロットとして、危険な目に遭わせるんですか?」

加持「それは、俺も碇司令に尋ねたことがあるよ」

シンジ「父さんは、なんて?」

加持「戦うアスカ様も、可愛い」

シンジ「……なるほど」

58 : 以下、名無しにかわりましてVIP… – 2012/12/22 22:37:23.62 8QWBDY3XP 28/56
加持「知ってるか? プラグスーツっていうのは、碇司令が自らデザインしたものなんだ」

シンジ「えっ?」

加持「言っちゃ悪いが……アレだろ?」

シンジ「たしかに……ちょっと卑猥ですよね」

加持「アスカ様に性を連想させるような格好を強要させる司令を、糾弾する声も少なくない」

シンジ「そういった行為はご法度ですもんね」

加持「しかし、こういう理由で決着がついた……『ギリギリを目指すその姿勢、悪くない』」

シンジ「!」

加持「パンチラは駄目だ。だが、アンスコは許す……その理念に則っているとも言えなくないしな」

シンジ「……」

61 : 以下、名無しにかわりましてVIP… – 2012/12/22 22:42:39.14 8QWBDY3XP 29/56
シンジ「すみません、つまりどういうことですか?」

加持「碇司令も色々悩んでいるってことさ」

シンジ「……?」
加持「本当は戦わせたくない。でも、可愛いから戦わせたい」

加持「エロは駄目だ。でも、エロいのも見たい」

加持「守りたい。でも、守れないから―――」
シンジ「ファンクラブの会員に、守らせる……」

加持「そういうことだ。このファンクラブがある限り、アスカ様は人為的な脅威に晒されることはないだろうしな」

シンジ「……」

加持「このファンクラブ自体が脅威と言えなくもないが」

シンジ「それを言ったら、お終いですよ」

63 : 以下、名無しにかわりましてVIP… – 2012/12/22 22:45:17.34 8QWBDY3XP 30/56
シンジ「……アスカ様は、すごいですね」

加持「ん?」

シンジ「父さんもそうだけど、こんな大勢の人に愛されて」

加持「そうだな」

シンジ「みんなの、アスカ様ですね」

加持「ああ、俺たちのアスカ様だ」

シンジ「……」

加持「どうかしたか?」

シンジ「いえ、なんでも」

加持「?」

65 : 以下、名無しにかわりましてVIP… – 2012/12/22 22:47:18.74 8QWBDY3XP 31/56
―――ミサトの家
アスカ「おかえり」

シンジ「ただいま」

アスカ「今日は、早かったじゃない」

シンジ「早く帰って来いって、言ったじゃないか」

アスカ「言ったわね」

シンジ「そうだろ?」

アスカ「……ふふっ、そうね、言ったわ」

シンジ「?」

66 : 以下、名無しにかわりましてVIP… – 2012/12/22 22:49:19.51 8QWBDY3XP 32/56
アスカ「ねぇ、ご飯作るまで、まだ時間あるでしょ?」

シンジ「えーっと……うん」

アスカ「じゃあ、私の部屋でゲームするから、来なさい」

シンジ「それは駄目だよ」

アスカ「えっ?」
シンジ「あ、その、宿題やんないといけないから」

アスカ「……そんなの、後でもいいじゃない」

シンジ「今、やっておきたいし」

アスカ「……」

シンジ「ほ、ほら! 僕ってなにをやるのも遅いから! 出来る時にやっておかないと!」

アスカ「そうかも、しれないけど」

69 : 以下、名無しにかわりましてVIP… – 2012/12/22 22:51:43.47 8QWBDY3XP 33/56
シンジ「僕だってアスカと遊びたいけど、でも、ね?」

アスカ「ほんとに?」

シンジ「ほんとほんと」

アスカ「じゃあ、いいけど」

シンジ「ありがと、じゃあね」

アスカ「じゃあね、って……」
ガラッ
ピシャ
アスカ「…………」

72 : 以下、名無しにかわりましてVIP… – 2012/12/22 22:54:18.60 8QWBDY3XP 34/56
―――翌日
アスカ「ふぁーあ」

ミサト「おはよ、アスカ」

アスカ「おはよう……ん、あれ?」

ミサト「どうしたの?」

アスカ「シンジは?」

ミサト「学校行ったけど」

アスカ「もう? なんで?」

ミサト「さぁ。早めに行きたい気分だったんじゃない?」

アスカ「ふーん……」

73 : 以下、名無しにかわりましてVIP… – 2012/12/22 22:56:46.32 8QWBDY3XP 35/56
ミサト「なぁーに、アスカ? 一緒に学校行けなくて寂しいの?」

アスカ「……んなわけないでしょ」

ミサト「あら、手厳しい」

アスカ「ったく、それより私の分のご飯は?」

ミサト「トースターにセットしてあるから、自分で焼いてください―い」

アスカ「それくらいミサトがやってくれればいいのに。保護者なんだから」

ミサト「それくらい自分でやってよ。中学生なんだから」

アスカ「……もうっ!」

ミサト「ふふっ」

77 : 以下、名無しにかわりましてVIP… – 2012/12/22 22:58:50.37 8QWBDY3XP 36/56
―――学校
アスカ「バカシンジ」

シンジ「なに?」

アスカ「これからNERVでしょ? 行くわよ」

シンジ「あ、そうだね……ちょっと待ってて」

アスカ「?」
シンジ「―――綾波!」

綾波「なに?」

シンジ「綾波も、僕たちと一緒に行こうよ」

綾波「ええ」

シンジ「よかった」
アスカ「…………」

78 : 以下、名無しにかわりましてVIP… – 2012/12/22 23:01:32.23 8QWBDY3XP 37/56
シンジ「じゃ、行こうか」

アスカ「……」

シンジ「アスカ?」

アスカ「……なによ」

シンジ「どうかした?」

アスカ「どうかするわけないでしょ!」

シンジ「な、なんだよ、急に大声出して」

アスカ「……」

シンジ「変なアスカ」

アスカ「……」

82 : 以下、名無しにかわりましてVIP… – 2012/12/22 23:03:30.69 8QWBDY3XP 38/56
―――ファンクラブ会場
ケンスケ「さて、今日の議題だが」

トウジ「近頃、アスカ様の顔が優れない件についてやな」

ケンスケ「誰か、知ってる人はいないか?」

男たち『……』

ケンスケ「……」
トウジ「センセはどないや」

シンジ「なんで、僕に聞くんだよ」

ケンスケ「一緒に住んでるんだから、当然だろ」

シンジ「うーん……ごめん、分からないや」

ケンスケ「そうか……」

86 : 以下、名無しにかわりましてVIP… – 2012/12/22 23:06:39.45 8QWBDY3XP 39/56
加持「ちょっといいかな?」

ケンスケ「なんだ、会員ナンバー238番」

加持「アスカ様は、退屈なんじゃないか?」

ケンスケ「退屈?」

加持「同居人碇シンジは、少し前まではアスカ様が暇な時間、よく一緒にいたらしい」

ケンスケ「そうなのか?」

シンジ「それは……まぁ、うん」

加持「しかし、彼がこのファンクラブの会員となったことで、暇な時間を潰す相手がいなくなった」

ケンスケ「なるほど、徐々にストレスが蓄積していったと」

加持「ああ」

87 : 以下、名無しにかわりましてVIP… – 2012/12/22 23:09:30.43 8QWBDY3XP 40/56
加持「というわけで、同居人碇シンジを即座に家に帰すことを提案します」

シンジ「ちょっと待ってください! それは……」

加持「不服か?」

シンジ「いえ、その」

加持「アスカ様の為を思うならば、君の事情など、無視するべきだと思うが?」

シンジ「……」

加持「会長」

ケンスケ「そうだな。碇、行って来い。これは会長としての命令だ」

シンジ「……」

ケンスケ「碇」

シンジ「わ、分かったよ!」ガタッ

88 : 以下、名無しにかわりましてVIP… – 2012/12/22 23:11:57.45 8QWBDY3XP 41/56
ガチャッ
バタン
ケンスケ「……」

トウジ「……」

加持「……」

男たち『……』
ケンスケ「238番」

加持「なんだい?」

ケンスケ「今の行動で……終わるかもしれないぞ」

加持「いいだろ。それは、アスカ様の幸せの始まりでもある」

ケンスケ「……」

加持「きっとな」

93 : 以下、名無しにかわりましてVIP… – 2012/12/22 23:13:40.57 8QWBDY3XP 42/56
―――ミサトの家
シンジ「ただいま」

アスカ「……ずいぶん、早いじゃない」

シンジ「そうかな?」

アスカ「そうでしょ」

シンジ「たまには、こういうこともあるよ」

アスカ「たまには、ね……」

シンジ「ん?」

アスカ「別に」

94 : 以下、名無しにかわりましてVIP… – 2012/12/22 23:15:26.90 8QWBDY3XP 43/56
シンジ「ねぇ、アスカ」

アスカ「なによ」

シンジ「ゲームやろうよ」

アスカ「ゲーム……?」

シンジ「だめ?」

アスカ「……なんで、そんなこと言いだしたのよ」

シンジ「特に意味はないけど」

アスカ「ウソ」

シンジ「嘘じゃないってば」

アスカ「……」

シンジ「やらないなら、別にいいけど」

アスカ「……やるわよ! やればいいんでしょ!!」

シンジ「う、うん」

98 : 以下、名無しにかわりましてVIP… – 2012/12/22 23:18:06.26 8QWBDY3XP 44/56
シンジ「ソフト、これでいい?」

アスカ「ええ」

シンジ「じゃあ、始めよっか」

アスカ「ええ」
シンジ「……」ピコピコ

アスカ「……」ピコピコ

シンジ「……」

アスカ「……」
シンジ「アスカ、楽しい?」

アスカ「楽しくない」

シンジ「そ、そっか」

アスカ「……」

102 : 以下、名無しにかわりましてVIP… – 2012/12/22 23:20:21.33 8QWBDY3XP 45/56
アスカ「アンタさぁ」

シンジ「なに?」

アスカ「最近、なんで私のこと、避けてるわけ?」

シンジ「……避けてないけど」

アスカ「避けてたじゃん」

シンジ「避けてないって」
アスカ「―――避けてたでしょ!!」

シンジ「……!」
アスカ「なんで、ウソつくのよ」

シンジ「……」

アスカ「そんなに、私のこと……」

シンジ「いや、その」

105 : 以下、名無しにかわりましてVIP… – 2012/12/22 23:22:45.29 8QWBDY3XP 46/56
アスカ「……」

シンジ「……」

アスカ「……」

シンジ「……」
アスカ「……う゛」

シンジ「あ、アス……!」

アスカ「うるさいバカこっち見んな」

シンジ「……」

アスカ「う、う゛ううううううううう」グスッ

シンジ「……」

107 : 以下、名無しにかわりましてVIP… – 2012/12/22 23:24:52.68 8QWBDY3XP 47/56
シンジ「ごめん、アスカ。寂しかったよね」

アスカ「ざびじくない……」

シンジ「だよね。ごめん」

アスカ「うる゛ざい……」
シンジ「……これからは、ちゃんと時間とるよ」

アスカ「あだりまえ゛よ」

シンジ「そうだよね。それが、当り前だよ」

アスカ「……」グスッ

108 : 以下、名無しにかわりましてVIP… – 2012/12/22 23:26:34.71 8QWBDY3XP 48/56
シンジ「僕が一番大事なのはアスカだから」

シンジ「これからは、二度と放っておいたり、しないから」

シンジ「だから、許してくれる……?」
アスカ「……」グスッ

シンジ「……」
アスカ「……次は、絶対に許ざない」

シンジ「うん、許さないでいいよ。もうやらないから」

アスカ「……なら……許ず……」

シンジ「ありがとう、アスカ」

110 : 以下、名無しにかわりましてVIP… – 2012/12/22 23:28:29.25 8QWBDY3XP 49/56
―――ファンクラブ会場
シンジ「ファンクラブをやめさせてください」

ケンスケ「……理由は?」

シンジ「もっと、アスカと一緒にいたいから」

ケンスケ「……」
トウジ「分かってて言ってるんやな?」

シンジ「うん、ここにいる人たち、全員を敵に回す発言だよね」

トウジ「それでも、撤回はしないと?」

シンジ「僕は、自分よりアスカが大事だから」

トウジ「……」

113 : 以下、名無しにかわりましてVIP… – 2012/12/22 23:30:29.39 8QWBDY3XP 50/56
ケンスケ「碇」

シンジ「なに?」

ケンスケ「俺は、お前が妬ましい」

シンジ「……ごめん」

ケンスケ「五臓六腑を細切れにして、海鳥のえさにしてやりたい」

シンジ「そ、そこまで!?」

ケンスケ「でも……」

シンジ「?」
ケンスケ「―――お前といることが、アスカ様の一番の幸せなんだよなぁ」

シンジ「……!」

117 : 以下、名無しにかわりましてVIP… – 2012/12/22 23:32:42.92 8QWBDY3XP 51/56
ケンスケ「アスカ様の幸せこそ、俺たちの幸せ……そうだよな、みんな!」

男たち『応っ!!』

シンジ「みんな……!」

冬月「それにな」

シンジ「えっ?」

ゲンドウ「―――会員の幸せもまた、然り」

冬月「というわけだ」

シンジ「父さん……!!」

122 : 以下、名無しにかわりましてVIP… – 2012/12/22 23:36:09.71 8QWBDY3XP 52/56
ケンスケ「その代わり、アスカ様を大切にしろよ?」

シンジ「うん」

トウジ「アスカ様の笑顔を奪おうもんなら、ワシがぶん殴ったるからな」

シンジ「うん!」
ケンスケ「では、以上を持って」

トウジ「会員ナンバー812番。碇シンジの登録を抹消する」

ケンスケ「一同、礼!」
ビシッ!!
シンジ「―――ありがとう、ございました!!」

124 : 以下、名無しにかわりましてVIP… – 2012/12/22 23:39:00.48 8QWBDY3XP 53/56
ケンスケ「……これで、よかったんだよな?」

加持「ああ」

トウジ「部屋着が見れなくなるだけや」

シゲル「それはけっこう痛いな」

冬月「この際、女性会員の確保に乗り出すか?」

ゲンドウ「……あの家には一人、使えそうな人間がいたな」

マコト「あれ? その前に……」

ペンペン「クエッ?」
男たち『うぉおおおおお! アスカ様ファンクラブは不滅だぁあああああああ!!』

125 : 以下、名無しにかわりましてVIP… – 2012/12/22 23:41:29.47 8QWBDY3XP 54/56
エピローグ
アスカ「ねぇ」

シンジ「ん?」

アスカ「最近、写真撮らなくなったわね」

シンジ「あー……」

アスカ「どうして?」

シンジ「だって、ほら」

アスカ「?」

シンジ「写真より、実物の方が……ね」

アスカ「うっ」

127 : 以下、名無しにかわりましてVIP… – 2012/12/22 23:43:30.46 8QWBDY3XP 55/56
シンジ『本当にやめて良かったの? ファンクラブ』

ケンスケ『ああ、未来への投資っていう意味もあるから』

シンジ『?』

ケンスケ『なぁ碇、女の子の一番可愛い表情って知ってるか?』

シンジ『……笑顔とか?』

ケンスケ『惜しい』

シンジ『正解は?』

ケンスケ『好きな人に見せる笑顔だ』

シンジ『えっ』

ケンスケ『碇なら、アスカ様から引き出せるかもな』

シンジ『そんな、僕は別に……』

ケンスケ『少なくとも、俺よりはずっと確率が高いだろ?』

シンジ『それはまぁ』

ケンスケ『否定しろよ!?』

128 : 以下、名無しにかわりましてVIP… – 2012/12/22 23:44:57.97 8QWBDY3XP 56/56
シンジ「……」

アスカ「なに?」

シンジ「アスカはいつも可愛いから、これ以上があるのかなって」

アスカ「は、はぁ?」

シンジ(でも、いつかは……なんてね)

アスカ「?」
終劇

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